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信じない
2008.09.30 Tuesday 06:52
齊藤ゾンビです。



先日、映画「ミスト」を観ました。




この映画は、いろんな意味で本当に凄い作品でした。

最高です。

簡単に内容を書きますと、


「ある日、町が原因不明の大きな霧に包まれて
しまいます。



霧の中には、得体の知れない恐ろしい怪物がいるらしい。

しかし、霧が濃すぎて何も分からない。

街の人々は、謎の霧を恐れてスーパーマーケットの中にこもることになってしまう。



原因不明の恐ろしい霧に怯える人々達は、どんどん理性を失っていく。

スーパーにたてこもった人達は、どうなっていってしまうのか?」


という内容です。

この映画のストーリーが、人間の根源を綺麗に、且つ、分かりやすく描ききっていて凄いんです。

人の本性が露呈される時って、精神が崩壊してしまい、理性のストッパーが無くなってしまった時なんだと私は思います。

それを、最高の恐怖心で人々達を煽り理性のストッパーを解除させ、人間達の本性を巧みに映し出しているんです。


またその恐怖を煽る「恐怖」の表現の仕方も本当に素晴らしいの一言です。

人間にとっての一番の恐怖とは、「理解の出来ない出来事」だと私は思います。

人間は、ある程度自分で物事を理解することでそれにあった対処法や心の持ち方を持って構えて接していくから、心を極度に取り乱すほどの焦り・恐怖も無く冷静にしていられるんだと思います。

しかし、自分の頭では、理解の出来ないことが生じてしまうとそれをどう対処したら良いか、又、自分の気持ちの持ち方もどうしたら良いのか分からなくなってしまい、心の中に大きな混乱が生じ、自分の心を守るガードを失ってしまいます。

ガードが解除されたむき出しの心に更なる「恐怖」を与えると人間は、たちまち想像も絶する恐ろしい行動をとってしまいます。

この映画は、人間の心がどれ程弱いものか、そして、本性むき出しにになった人間の末路を凄く丁寧に分かりやすく表現しています。



本当に凄いです。



映画の中でこの様な会話があります。


[「人間を信じてないのね。」

「信じられんよ。」

「それは、違う。
人間は、生まれつき善良だわ。
ここは、文明社会よ。」

「都市が機能していればね。
でも、ひとたび闇の中に置かれ、恐怖を抱くと人は無法状態になる。
粗暴で原始的に」

「恐怖にさらされると人は、どんなことでもする。
「解決策」を示す人物に見境も無く従ってしまう。」

「人間は、根本的に異常な生き物だよ。
部屋に2人以上居れば、最後は殺し合うんだ。
だから、政治と宗教がある。」

「その考え方は間違ってるわ。」]


この考え方は、全然間違っていない。

「恐怖心」が人に与える影響は、想像を絶するもの。

セリフの中に出てきたように「無法状態」になってしまうのだ。

独裁政権を遂行し国民に大きな地獄を見せたウガンダ共和国のアミン大統領やヒットラーは、誰かが自分を殺そうと・破滅させようと企んでいるという被害妄想から生じた大きな恐怖心から大虐殺へと繫がっていったと聞きます。



身近な現実にも似た様なことが言えます。

いろんな人達に裏切られ、また裏切られの連続で人間は、たちまち人間を凄く恐れるようになってしまいます。

怯えきった人間は、自分の心を大きく乱し想像も絶するような大きな事件を起こしてしまいます。

調べてみれば分かりますが、大きな事件を起こした人達の過去には、必ず大きな裏切りと大きな恐怖心というものがある・植えつけられてます。


大きな「恐怖心」は、人間を大きな悪魔へと変貌させてしまうんです。



人間は、日々様々な問題に直面し、心を大きく乱していきます。

しかし、その混乱を抑えるのがセリフにもあるように「政治」や「宗教」だったりする。

このセリフを聞いた時、私は、衝撃を受けました。

「政治」や「宗教」は、国を治めるだけではなく、人の心も治めていたものだったんですね。

現実を凄く捉えたセリフだなと感じます。



映画では、視覚的な恐怖・内面的な恐怖(心の崩壊)の二つの「恐怖」を巧みに表現しきっています。

凄く恐いです。

「恐怖」の核心を突いた本当に凄い作品だと感じます。



そして、この作品の予告編でも流れてますが、ラスト15分の衝撃もとんでもなく凄いものでした。



ある人は、このラストに納得いかない人もいれば、深く衝撃を受け更なる感動を受ける人もいます。

私は、後者の「更なる感動」を大いに受けました。

このラストも人間の本質というものを深く深く描いていて現実を真摯に捉えられている人は、深い衝撃を受けること間違いないと思います。





この作品は、良いと言う人もいれば、凄く最悪だと言う人もいます。

しかし、この作品がなぜ最悪だと言うのか?

私は、考えました。

この映画は、決して綺麗な世界を描いているものではありません。

かと言って、適当なストーリーと展開で悪く汚くただ描いているものでもありません。

ちゃんと現実的な視点で人間の闇の部分を綺麗に描いています。

この映画がダメな人は、綺麗な人間性と綺麗な世界しか信じない人なんだなと感じます。

汚い部分は、何も信じないし、何も見たくない。

きっとそんな人は、ずっと甘やかされた人生しか歩んでこなかったんだろう。

甘やかされてきた人は、綺麗な世界にしか触れていないから汚い世界に触れるのが嫌なんであろう。

綺麗なものを汚したくないように。

現実だと分かっていても目を背いてしまう。

映画で

「人間は生まれつき善良だわ。」

と奇麗事をずっと信じ続けていた人と同じ。

最後にその言葉を発した人間はどうなるのか。



ちゃんと現実を見えてる、波乱万丈な人生を送ってきた人は、この映画の良さと理解を深く持てると私は思います。

現実の良さと醜さを巧みに描いているからこそ深い共感と感動を受けるものなんだと思います。

映画で言う

「人間なんて信じられん。」

と言った人と同じ。

現実を真摯に捉えていたその人達は、最後にどうなってしまうのか。




「現実」とは、綺麗な部分と汚い部分とが必ずセットになっている。

綺麗な部分だけが現実じゃない。

汚い部分を見ない人は、何かの事態の時には大いに心を取り乱すだろうな。

そして、少しでも汚い人を大きく批判して見下す人だろう。

この映画を見たらよーく分かるよ。



綺麗な人間は、とても汚い。

凄く皮肉だね。



この作品は、本当に凄い作品です。

久し振りに映画を見て感動しました。

超オススメです。


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